Labour & Laboratory 1st Anniversary  ”月と実験室” 2018.6.24 @越中大手市場

 

4月の末頃、遊牧民花屋 luna’s workさんがお店にいらっしゃった。

たわいもない話をしているうちに、「ウチの店にある道具と花で何かおもしろいことできないですかねぇ」とへらへらしながら聞いてみたのが

今回のはじまり。そこから話が転がりだし「この道具は?」と尋ねると「こんなアレンジはいかが?」とまるで謎かけのように

こちらが投げたボールをどんな角度からも返し、思いもよらないアイデアが跳ね返ってくるセンスと引き出しの多さに脱帽した。

 

この熱を失いたくないと思っていたらふと気づいた。

「6月にうちが1周年を迎えるではないか」と。

何も考えずにぽけーっとその日を過ごすつもりだったが、これは神様が与えてくれたギフトだろうということで、

その場でlunaさんに「その日空けておいてください」とお願いした。

 

それからは何度もlunaさんに足を運んでいただき、イベント内容を詰めていった。

イベント名を決めるとき、優しい見た目と裏腹にlunaさんがスターリンのライブに足を運んでいた過去も聞いたので、

「ソーセージの目玉」とか「ワルシャワの幻想」とか、スターリンの曲からつけようと思ったが、しっくりくるものがなかったのでやめた。

結局それぞれの屋号の luna と laboratory をくっつけて日本語訳にして「月と実験室」とすることにした。

 

飲み屋のグラスに

植物と掃除道具

SHINTO TOWELのハンドタオルでブーケ

 

 

 

 

 

 

 

はたきで花束

スタンレーを花瓶に

荒物と植物

実験箱

今回の「月と実験室」のテーマは「お客さんに楽しんでもらいたい。植物と道具を組み合わせた今までにないものを作りたい」だった。

実験室ということで博士がlunaさん助手が私といったとこだろうか。

当初はいろんな器にテーマに沿った草花をアレンジしてもらう路線だったが、なにかつまらないという事で、中身が見えない「工具箱」に

草花を入れ販売するところから話が盛り上がり、1~30までの数字を箱に番号を振り、お客さんに数字を選んでもらい購入してもらう

というだいぶハードモードな企画に仕上がった。

 

お客さんは数字以外何も選択できない、箱の中に草花が入っていること以外何もわからない。そんな不親切な商品を

買っていただけるのだろうか?とイベント前日には不安8割ワクワク2割の精神状態だったが、ふたを開けてみると事前予約で半分ほど

お買い上げいただくことができた。コスパがどうとかスペックがどうとか叫ばれる時代に「よくわかんないけど面白そう」とフィーリングで

買っていただいた粋なお客様方が感謝の気持ちでいっぱいである。

作成風景

謎の発行体

イベント当日

天気の心配をしていたが、気持ちいいくらいの快晴。前日遅くまでかかってlunaさんがスタッフの方と30個実験箱を作り上げてくれた。

ただでさえ忙しい中、一箱ずつ手書きで実験箱に入っている植物のお品書きを添えてもらう心遣いは本当に頭が下がる思いだった。

当店、lunaさんの常連さんだけでなく、SNSを見て買いに来てくれた初めてのお客さんや、その場の勢いで買ってくれる方もおり、予想以上の売れ行きだった。

数字の選び方が自分の子供の出席番号や、家族の誕生日、ガールフレンドの好きな数字などお客さんそれぞれが箱を開けるまでの間ドキドキして

楽しんでもらえたのが良かった。

感謝の気持ちを込めてスタンレーの水筒をプレゼントする当たり券を1本だけ入れておいたら、開店当初からの常連のお客さんが見事に当てられた。

 

仕出し弁当のよう

 

 

 

 

 

 

 

 

スタンレー当選されたお客様

 

 

 

 

 

 

 

知り合いがほとんどいない中、「まちなか」と呼ばれるところで雑貨業を始め1年。気づいたらちょくちょくお店に来てくれて世間話をする常連のお客さんができ、助けてくれる方やお店もあり、「とにかく続けていればなんか良いことあるよ」というのを肌で感じた1年だった。

当店1回目のイベントはlunaさんをはじめ、多くの方々の協力のもと無事終えることができた。みなさん本当にありがとうございました!

 

(写真:菅池有祐氏)